宝飾というものを考えてみる [ペンダントアート]
ペンダント 4号透明水彩
東京・銀座の著名店で
縁があって
「江里康慧・佐代子」展を観たことがある
江里康慧氏は、京都在住の仏師
佐代子夫人は、切金師で人間国宝
(佐代子夫人は昨年他界された)
長い年代を経た仏像を見慣れたものにとって
造りたての仏像は
鮮やかな切金細工、色彩を施され
美術工芸品だった
従来抱いていた仏像のイメージとは
かけ離れた
きらびやかな展示会だった
いい機会とばかりに
日頃は縁のない宝飾店を見学した
デザイン、素材の仕上げ、など
どれをとっても
ため息が出るほどに美しい
それ以来、宝飾品というものを
興味を持って見るようになった
仏教経典にも
金、銀、瑠璃、瑪瑙・・・と
宝飾について記述されている
装飾、宝飾って何なのだ
表面を装うもの
権力、金力を誇示するもの ?
人の欲の象徴ではないか
と言うと、諸方面から
喧々諤々と非難の嵐がきそうだ
京都、奈良をはじめ、国内の
神社仏閣には
年代を経て
装飾をはぎ取られた
建築物、仏像類が
我々に安らぎを与えてくれる
余計ななものをそぎ落としてこそ見えてくる
本物の美しさが、そこにはあるように思える
だからこそ、自然と合掌する心持になる
人も同じではないか
精神を鍛えてこそ
内面からにじみ出る美しさが
自然と現れる気がする
すべて、道を究めるということは
精神を鍛え抜くことと
先達は言い残している
肝に銘じたい
ちなみに、ペンダントは雑誌の写真を拝借、背景は、某デパートの宝飾品売り場の
イメージ。ペンダントの価格は、10万円台後半だった。