Spiral(螺旋) [水彩画、他]
人、として生まれようとしている
胎内にあり、母と共にある
明かりに向かって出ようとする
生れ出た、このときから
人の四苦八苦が始まる
四苦「生・老・病・死」
八苦:四苦に加え
愛別離苦:愛する者との別れ
怨憎会苦:恨み憎む者に会う苦しみ
求不得苦:求めるものの得られない苦しみ
五陰盛苦:色(しき)・受・想・行・識、現象界の五種の原理
我であると思いなす
我であるとする執着
執着の結果として生じた輪廻
(性欲を求める自身との闘いの苦しみ?)
私は、難しいことは分からない
ただ、人は、生まれ出た瞬間
死に向かって
四苦八苦を経ながら生きようと
もがきながら進む
やがて、無常をさとり
死を迎える
仏となって、天空を漂い、現世を見守る
人を生きる
苦しみもあるが、楽しみもあることを信じて
道を誤れば、救いを求める
何より、自分を見つめなおす
永青文庫 肥後、熊本藩主・細川氏の宝物の収蔵展示館(水彩画)
ここにおいて、能楽の面、衣装の展示会があり
パスポートを買い求め、足繁く通った
平安朝の貴公子
臈(ろう)たけた女性
さてこの二人の仲は?
初々しく華やかな女性登場
俗に言う「三角関係」となるか
成り行きは?
般若
いずれかが、般若となる
煩悩渦巻き、生き地獄
全てが我をはる娑婆世界
とはいえ、これまた、華やかで、楽しみに満ちた時代
ただ、これは、後になり、ようやくわかること
やがて、病が訪れ
別の闘いが始まり
何かにすがり、救いを求める
ついに、無常をさとり
翁
静かに死を待つ
再び、新たな生を信じて
人の営みは、今も昔も変わることはない
智恵が或る分、過ごしやすくもなり、過ごしにくくもなる
ひとつ確かなことは、各人各様に、懸命に生きていること
このことは、尊いこと
互いを、尊重しあうこと
過ぎ去った自己をたどる中、今ある生のありがたさを感ずる
余生がどれくらいあるのか
天のみぞ知る
かけがえのない一日を、苦しみ、楽しみ、味わいながら生きたいものだ
最後まで、拙文にお付き合いいただいた方、感謝申し上げます。